ファクタリング

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{{#invoke:Message box|ambox}} {{#invoke:Message box|ambox}} ファクタリング (factoring) とは、他人が有する売掛債権を買い取って、その債権の回収を行う金融サービスを指す。

ファクタリングには様々な種類がある。

目次

保証ファクタリング

人が有する売掛債権を与信判断の上で買い取って、その債権の回収を行う。債務者が支払不能になった場合、ファクタリング会社が債権会社に代金を支払う。

国際ファクタリング

貿易取引で使われる信用状(Letter of Credit)開設にともなうコストを軽減する仕組である。

一括回収(一括支払信託とも言う)

一括回収は、他人が有する売掛債権を買い取って、その債権の回収を行う金融サービスを指す。また、これは債務者の債務返済代行(「信託受益権」化)と表裏一体であり、債権者・債務者双方との契約によって成立する決済システムである。

ファクタリング業者は大手銀行系金融会社が主力ではあるが、商社系金融会社やノンバンク、その他電機系などシステムを構築でき、かつ信用調査機能を持つ会社なども参入している。

概要

債務者は、支払の猶予(3ヶ月〜6ヶ月)を求めて、債権者に約束手形を発行することが商取引の慣習であった。債権者は必要に応じて、受け取った約束手形を金融機関に換金(これを手形割引という)もしくは他の取引先への支払のために手形を譲渡する(これを手形の裏書という)のである。

ファクタリングでは、債務者が支払代行システムを構築したファクタリング業者と契約し、債権者がシステムへの参加についてファクタリング業者と契約する。

債権債務の発生後、債権は原債権者からファクタリング業者に譲渡され、ファクタリング業者は、債務者からは決済期日に債務の満額を徴収し、債権者には、償還満期日前ならば満額から決められた率で割引いた額を支払い、償還満期日到来以降であれば債権額面の満額(もしくは極めて満額に近い額)を支払うのである。

ファクタリング業者が信託銀行などの場合、システムに参加している債権者から、ファクタリング業者が売掛債権の信託を受け、従来の債務者からの約束手形の発行に代えて、契約上にてファクタリング業者が信託受益権を債権者へ交付する。信託受益権は、一般的な都市銀行に償還満期日前に譲渡すること(手形割引と同等)が可能である。

手形との比較

上述の裏書に関して、手形の場合は、不渡リスク(貸倒リスク)は転嫁できないのが一般的である。これとは異なり、ファクタリングにおいては、ファクタリングシステムへの参加契約を結んだ相手にしか譲渡できない。その際、売掛債権を保証等を付さない形で譲渡するため、貸倒リスクを譲受人であるファクタリング業者が負担するのである。

メリット

A.ファクタリング業者は手形割引時に債権者に支払った金額と、債務者から徴収した債権の額面との差額で利鞘を得る。また、債権者・債務者双方からシステムへの参加料を徴収する。

B.債権者側は、手形と同様に割引(期日前に利息を差し引いて支払ってもらうこと)をファクタリング業者にしてもらうことが可能であり、かつ支払猶予期間の貸倒リスクをファクタリング業者に転嫁することができる。また、債権回収コスト(領収書発行が不要なため、印紙代や送付時の切手代が不要)も削減できる。

C.債務者側は、事務負担の軽減により、手形の発行コストを削減できる(人件費・印紙代)。債権者へは、債務者・ファクタリング業者双方から、支払日・割引可能日を連絡(FAXや手紙)するだけである。

債権者・債務者双方に共通するメリットとして、手形紛失・盗難のリスクが軽減されることが挙げられる。債権者が手形を無くしたからといって、本当に支払わなければ、相手が倒産する可能性もあり、二重払いをせざるをえない場合もある。 それに比べファクタリングでは、上記のFAX手紙に金銭的価値は無く、債権者(譲渡された者も)はシステムへの参加契約を結び、かつ事前にファクタリング業者に報告された者でなければ、金銭化ができないのである。

デメリット

A.ファクタリング業者は支払代行者として、貸倒リスクを背負うことになる。そのため、債務者とは契約に財務体質の悪化などの理由(ex.三期連続営業赤字や決済口座の預金額の減少など)で一方的に支払代行を解除できる条件を入れるのが一般的である。

B.債権者側は、自身のメインバンクとの間に、ファクタリングの割引率より低率な手形割引契約を結んでいた場合には、損をすることになる。相手先の与信力が高ければ、裏書手続きに手間がかからない手形の方に魅力を感じる場合もある。また、ファクタリング業者自体が破綻した場合に、債務者に支払を求めることが原則できない。

C.債務者側は、ファクタリング業者へ支払代行手数料を払っているが、通常、その金額は従来の手形の発行コストよりも高い。ファクタリング業者は貸倒を恐れ、金額を高く設定しているからである。

収納代行

収納代行とは、売買契約や受講契約を行った際の料金の授受を直接やり取りせず、間に代行業者が介入し、代行業者が収納業務を行う形態。

概要

通信販売での購入代金や学習塾の受講料など、コンビニエンスストア払いを行う際、通信販売の事業者や学習塾等の運営会社がコンビニエンスストアのチェーン店本部より直接受領するのではなく、コンビニエンスストアのチェーン店と契約しているファクタリング会社(サービサーを含む)ないしは信販会社を通して代金支払を行うスキームを指す。コンビニエンスストアでの決済の場合は、1請求書あたり30万円以内という制約があるため、高額決済が必要なケースでの利用には適さない。また、ドラッグストアであるツルハ[1]や、「MMK設置店」の表示があるスーパーマーケットのように、コンビニエンスストア以外の店舗でできるケースもある。

例えば、2012年7月以降の、NTT東西NTT-CNTTドコモの利用料についても、NTTファイナンスが請求を行う形となっているため、事実上このスキームが用いられている。他の移動体通信事業者の場合、ワイモバイルは、携帯電話SMBCファイナンスサービス(例外として、EMOBILE 4G-S契約は、ソフトバンクモバイル[2])、PHSセディナを通して、代金収納を行っている。

近年では、公共料金公金の収納業務についても、一部でコンビニでできるようになっているが、これは上記のスキームを利用するケースと、全国地方銀行協会加盟行が出資する地銀ネットワークサービスのサービス(指定金融機関が、地銀協加盟行の場合)を利用する場合とがある。

毎月発生するものについては、口座自動振替による引落ができるケースもある(ただし、その場合はファクタリング会社や信販会社を利用しないケースもある)。

ごく最近では、大学通信教育での授業料(あるいは、スクーリング受講料)でも導入されるケースがあり、一例として、放送大学のケースでは、みずほ銀行宛振込(各金融機関のATM利用不可)・ゆうちょ銀行での通常払込(様式がMT扱いとなるため、ATMでの払込は、本来の「料金」から10円引きとなる)・みずほファクターによる収納代行を利用したコンビニ払いから選択可能となっている(放送大学のケース[3]では、手数料ないしは料金は、学生側負担であり、支払方法によって手数料ないし料金の金額が異なるが、このケースでは、ゆうちょ銀行のAPMでの払込で徴収される「料金」[4]が他の方法より安価となる[5])。ただし、上述の理由により不向きであることから、一般的には、通学制の大学の授業料の決済には、収納代行は利用されない。

なお、収納代行に関わる手数料は、受取人側の契約形態により、受取人負担となる場合とコンビニで支払う側の負担となるケースがある(ゆうちょ銀行の通常払込と同様、請求書の様式が、受取人負担が赤枠、支払側が負担する場合は青枠となっているケースが多い[6])。

関連項目

  • 融資
  • 負債
  • 債権
  • 口座自動振替 - ファクタリング会社が代行するケースが多い。この場合、ファクタリング会社の略称が通帳の摘要欄に明記されることがある。

註釈

  1. ^ ポプラとの業務提携に基づくものであるため、ポプラが対応していない収納代行業者扱いの決済はできない。
  2. ^ ソフトバンクモバイル自身が対応していない(直接の契約を行っていない)金融機関での引落やコンビニ支払をする場合は、ソフトバンクモバイルの直接契約のケースを含め、セディナが収納代行の対応をする。
  3. ^ 大学により、手数料ないしは料金を大学側負担としているケースもある。
  4. ^ ゆうちょ銀行では、他金融機関への送金である「振込」に係るもののみ「手数料」と称し、ゆうちょ銀行の中だけで行われる「払込」・「振替」などに係るものは「料金」と称し、厳密に区分している。
  5. ^ 厳密な意味では、1万円未満の請求であれば、コンビニ収納代行では手数料が63円、ゆうちょ銀行のAPMでの払込料金は70円(MT扱いでない場合は80円)となるため、このケースに限り、収納代行によるコンビニ払いの利用が安価となるが、放送・印刷授業の授業料は1科目1.1万円(1単位5500円で、いずれも2単位で科目設定がされている)であるため、通常ではありえないケースとなる。
  6. ^ ただし、領収証の代替となる「払込受領証」部分は逆になっているケースもあり、これに限らない。


[ ファクタリング ]の改訂履歴 出典: 『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/08/19 07:49)

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