村崎百郎

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村崎 百郎
誕生 1961年
死没 2010年7月23日
日本の旗 日本東京都練馬区
職業 フリーライター漫画原作者
言語 日本語
活動期間 1996年 - 2010年
ジャンル エッセイ、漫画原作
代表作 鬼畜のススメ
処女作 鬼畜のススメ
配偶者 森園みるく(1957年12月25日 - )
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村崎 百郎(むらさき ひゃくろう、1961年 - 2010年7月23日)は日本のフリーライター漫画原作者

出版社勤務を経て、1990年代のいわゆる悪趣味ブーム・鬼畜ブームにおいて「鬼畜ライター」として登場し、2000年代にかけて活動した[1][2]

プロフィール

北海道出身。北海道倶知安高等学校卒業後、上京し明治大学文学部を卒業。1987年から出版社のペヨトル工房に勤務[1]

雑誌『ガロ1993年10月号の特集「夜、因果者の夜」で漫画家の根本敬によるゴミ集めについてのインタビューで「村崎百郎」としてメディアに登場。この際に工員と名乗り、工員風の似顔絵つきで紹介されている(ペヨトル工房勤務だから「工員」にしたとのこと)。続けて『宝島30』1994年8月号でも根本敬の連載「根本敬の人生解毒波止場」で33歳の工員としてゴミ集めのインタビューが掲載された[3]

1996年に根本敬との共著で初の単行本『電波系』を出版。初の単独著作となる『鬼畜のススメ 世の中を下品のどん底に叩き堕とせ!! みんなで楽しいゴミ漁り』の著者略歴で、

  • 1961年 シベリア生まれ
  • 最終学歴は中卒
  • 1980年に上京
  • 1995年より「すかしきった日本の文化を下品のドン底に叩き堕す」ために“鬼畜系”を名乗り、この世の腐敗に加速をかけようと「卑怯&卑劣」をモットーに日本一ゲスで下品なライター活動をはじめる

としていた。なお『鬼畜のススメ』は“鬼畜的生き方の入門書”として、ゴミ漁りのノウハウを詳細に解説している本であり、村崎が日々マンションなどのゴミ集積場から持ち帰った種々のゴミを分析するさまが綴られている。

1990年代の鬼畜ブーム・悪趣味ブームの中でライター活動を本格化させ[1]、『危ない28号』(1998年 - 1999年)に「世紀末鬼畜放談」と題したエッセイを連載。ミリオン出版刊の月刊誌『GON!』にも「魁・鬼畜塾」と題した連載を行った。悪趣味ブームの他のライターは記事は鬼畜だがライター本人はまともというスタンスであったが、村崎は自身も異常であるというキャラクターに則りつつ執筆活動を行っていたのが特徴であった[1]

公の場に登場する際や書籍などに写真が掲載される際には、常に頭部を全て覆う紫色の頭巾(目の部分に穴が開いている)を被って素顔を隠していた[1]。自称していたプロフィールについて、真偽のほどや詳細は不詳となっていた。しかし2001年に出版社ペヨトル工房の回顧録『ペヨトル興亡史―ボクが出版をやめたわけ』に村崎百郎の名義で寄稿し、週1回のペヨトル工房のボランティアを経てアルバイトになり、さらに同社の社員になったことを自ら明かしていた[2]

2010年7月23日、読者を名乗る男性に東京都練馬区羽沢の自宅で刺殺された[4]。自ら警察に通報して逮捕された容疑者は精神病により通院中で[5]、精神鑑定の結果、不起訴となった[6]

事件報道で、本名が「黒田一郎」であることや[4]、実際は北海道出身で、最終学歴は明治大学文学部卒業であり、ペヨトル工房に勤務していたことが公になった[1]

漫画家の森園みるくは妻。村崎が原作で森園が作画を担当して共作で漫画執筆も行っていた他、森園のマネージメントや資料集めや食事の世話などサポートをしていた。生前の村崎は『危ない28号』連載の「世紀末鬼畜放談」において、森園とは同棲しており内縁の妻だとしていたが、「村崎百郎」のパブリックイメージに反するとして結婚していることは認めていなかった。2人が結婚したとする記事には抗議して、セックスだけの関係と訂正するように要求していた[1][7]

著書

  • 電波系 根本敬、村崎百郎 太田出版、1996.9
  • 鬼畜のススメ 世の中を下品のどん底に叩き堕とせ!! みんなで楽しいゴミ漁り データハウス、1996.7
  • 電波兄弟の赤ちゃん泥棒 Go!go!baby crooks 村崎百郎、木村重樹 河出書房新社、1998.11
  • 社会派くんがゆく! 唐沢俊一、村崎百郎 アスペクト、2001.11
  • 社会派くんがゆく! 激動編 唐沢俊一、村崎百郎 アスペクト、2003.3
  • 社会派くんがゆく! 死闘編 唐沢俊一、村崎百郎 アスペクト、2004.3
  • 社会派くんがゆく! 逆襲編 唐沢俊一、村崎百郎 アスペクト、2005.1
  • 社会派くんがゆく! 維新編 唐沢俊一、村崎百郎 アスペクト、2006.1
  • 社会派くんがゆく! 乱世編 唐沢俊一、村崎百郎 アスペクト、2006.12
  • 社会派くんがゆく! 復活編 唐沢俊一、村崎百郎 アスペクト、2008.1
  • 村崎百郎の本 アスペクト、2010.11 *死後、京極夏彦、根本敬などの関係者の証言や、本人が遺した文章などから綴った書。

漫画原作

以下のすべて、森園みるく作画

  • 悪魔の帰還 サターン・リターン 太田出版、1998.10
  • メランコリア ソフトバンク、1999.3
  • 鬼畜街エピソード1/ケツの戦慄 データハウス、1999.11(『危ない28号』第5巻掲載、単行本未収録)
  • フィータス 人間未満 筑摩書房、2000.7
  • シンデレラ 世界一美しい残酷童話 双葉社、2002.11
  • 黒衣のヴィーナス 森園みるくミステリー選集 双葉社、2003.5
  • 氷の涯 双葉社、2003.10
  • まぼろしの街 廃墟をめぐる闇と恐怖 双葉社, 2004.4
  • まんがグリム童話 クレオパトラ氷の微笑1 ぶんか社、2005.2
  • まんがグリム童話 クレオパトラ氷の微笑2 ぶんか社、2005.2
  • まんがグリム童話 クレオパトラ氷の微笑3 ぶんか社、2005.2
  • まんがグリム童話.クレオパトラ氷の微笑4 ぶんか社、2005.3
  • まんがグリム童話 クレオパトラ氷の微笑5 ぶんか社、2005.3
  • まんがグリム童話 エリザベート・バートリー女たちの悪夢 ぶんか社、2005.10
  • 極妻母ちゃんドタバタ日記2 ぶんか社、2007.4
  • 実録!銀座ホステス物語 元銀座ホステスが大告白! ぶんか社、2007.10
  • 鬼畜流ディープスロット (バンブー・コミックス)

関連人物

  • 岡田斗司夫(「東大オタク学ゼミ」に出演したことがあり、講義の内容が書籍化されている[8]
  • 唐沢俊一(「社会派くんがゆく!」という対談企画を行なっていた)
  • 根本敬(共著の書籍がある)
  • 森園みるく

脚注

  1. ^ a b c d e f g 「包丁男に48ヶ所 滅多刺しにされた『鬼畜作家』村崎百郎」『週刊新潮』2010年8月5日号、pp134-135
  2. ^ a b 村崎百郎「仰げば尊しペヨトル工房」『ペヨトル興亡史 ボクが出版をやめたわけ』冬弓舎、2001年、pp.184-187
  3. ^ 根本敬『人生解毒波止場』洋泉社、1995年、pp.102-111
  4. ^ a b “作家村崎百郎さん刺され死亡=男逮捕、「実践本にだまされた」-警視庁”. 時事通信. (2010年7月23日). http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2010072301029 2010年7月24日閲覧。 
  5. ^ 著書で恨まれ?村崎百郎さん自宅で刺され死亡 読売新聞 2010年7月24日
  6. ^ 村崎百郎の本 唐沢俊一ホームページ内 2010年12月10日
  7. ^ 唐沢俊一の裏の目コラム 『ウワサの噂真』 『岡田斗司夫のおたくWeekly』98.3.10号
  8. ^ 岡田斗司夫、村崎百郎 「第九講 ゴミ漁り想像力補完計画」『東大オタク学講座』 講談社、1997年9月26日、第3版、237-254頁。ISBN 4-06-208292-6。2010年7月24日閲覧。

関連項目

外部リンク

[ 村崎百郎 ]の改訂履歴 出典: 『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/06/09 05:07)

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